違和感があるうちに全体を把握しておきたい【職場環境改善事例紹介】

職場環境改善例

「異動で着任したが、どこに何があるかわからず困っている。整えた後にルールを作りたいので片付けを手伝ってほしい」との依頼を受け、某大学の研究所で環境改善作業を行いました。通常業務の合間を縫っての作業、延べ8日間(17時間)の記録です。

目次

クライアント様について

S研究所 スタッフ4名
お悩み:どこに何があるかわからない。ルールが明確でない。過去の文書が適切に廃棄されていない。

作業工程

平屋1棟のうち、執務スペースと書架、バックヤードを1日2時間~3時間ずつ整理収納作業を行いました。

ヒアリング段階で、機能していない収納キャビネットがあちこちにあること、作業動線の長さと通路幅の狭さが浮き彫りに。不要キャビネットの撤去と、通路幅確保のためのレイアウト変更をご提案しました。

まずはバックヤード

まずはモノが溜まって稼働していなかったバックヤードを整理。
日常的には使わないけどイベント時に使うグッズをカゴにまとめました。

棚におくモノを厳選して取りやすく

バックヤードの出入り口側は、実はウォークスルー仕様。
それなのにロッカーが中途半端に扉を塞いで、ロッカーの後ろにモノが隠れていました。
ロッカーを壁際に寄せたら、執務室へもホールへも台車での出入りがスムーズに。

ビフォアアフター
ロッカーを壁際に

次は執務室内

窓側に置かれた書類用のキャビネット、中身を整理したら1つ不要に。
真ん中のキャビネットを撤去して通路幅を確保しました。
キャビネットの上の簿冊(ファイル)を撤去したら、見通しが良くなり部屋も明るく。

書類棚ビフォアアフター
圧迫感も軽減

複合機の周りは、もともとあった棚を移動させてトナーなどの消耗品を収納していきます。

コピー機周りビフォアアフター
棚の位置と向きを変更

不要になったキャビネットを複合機の向かい側に移動させ、コピー用紙を収納しました。

複合機周りビフォアアフター
振り返れば補充できる

部屋の奥に置いてあった文房具はこのキャビネットに集約させて、最終的にここは文具ステーションに。
プリントアウトした後の作業が、移動せずに行える。作業動線も短くなって業務効率が上がります。

文具ステーション、サプライドッグ
共有文具は1箇所にまとめて

最後は書庫

最後は書類用のキャビネットを整理。
まずは、扉の鍵を探すところからのスタートでしたが^^;
開けてみると意外なものでぎっしりでした。

書庫ビフォアアフター


書類用と言いつつ、ソフトウェアのパッケージ、デジカメなどのモノがたくさん出てきます。
今でこそダウンロードが主流になりましたが、かつてはパソコンのソフトウェアって箱に入ってましたよね。
取扱説明書の冊子、ケーブル、リカバリCDも丁寧に分別していきます。

デジカメは箱から出してみると電池から液漏れしているものもありました。
やはり、全部出して一つずつ確かめる作業はマストです。

ご感想

クライアントさまのご感想

室内が広くなり執務環境が良くなりました。
スタッフからは「文書、備品など廃棄の判断が難しかった」と言う意見もありましたが、「どこに何があるか、捨てていいのか悪いのか、第三者にもわかるようにリスト化してはどうか」などのアイデアも出るようになったので意識の変化を感じています。
一緒に作業していくうちに、大体のモノの量と場所を把握することができました。あとはルールを作っていきます。

竹内の感想

回数を重ねるごとにみなさんの作業スピードが上がっていくのがわかりました。
それは判断基準ができ「なんとなく要るから置いておく」が「○○だから不要、廃棄する」に変化したから。
はじめは乗り気でなかった方も、訪問回数を重ねるにつれ少しずつ行動に変化が見られました。自らキャビネットの扉をはずし、ラベリングされた方もいらっしゃったのがとても嬉しかったです。ありがとうございました。

まとめ

人はどんなに不便な状況でも、3回遭遇すると慣れてしまうそうです。
異動した後など「違和感」や「ストレス」を感じているときがチャンスです。慣れてしまう前に「このやり方は非効率ではないか?」「どうすれば改善できるか?」と考え行動に移しましょう。

もう現状を冷静にみられない、と感じた時は第三者目線を入れるのがおすすめです。

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